【根付／彫刻】普請職人懐古百景「漆喰塗り」 / しっくいぬり（御蔵島産黄楊材使用）

¥80000

(税込) 送料込み

商品の説明

　本体：黄楊（ツゲ：御蔵島産）
　他の素材：水牛の角（刷毛の毛）、鹿の角（木桶の中の漆喰・鏝板上の漆喰・各左官鏝・各軍手）、紫檀（柄杓の柄）、バリサンダ※紫檀の一種（台座）
　※木桶と筵（むしろ）と鏝板は一体化していますが、持ち手ロープの結び目や刷毛、鹿・水牛の角材で製作した装飾部分は、象嵌もしくは凸と凹を合わせて嵌め込み、補助的に接着剤を用いて固定していますので、御理解の程宜しくお願い致します。
　仕上げ材：染料（ヤシャブシ・コールダイオール）、イボタ蝋
　付属品：桐箱、手作りクッション、正絹組紐

【サイズ・長さ】　※最大部分で計測した凡その寸法　
　本体サイズ：長辺 54㎜ × 短辺 34㎜ × 高さ（厚）24㎜
　台座サイズ：長辺 59㎜ × 短辺 49㎜ × 高さ（厚）14㎜
　桐箱サイズ（外寸）：約長辺 84㎜ × 短辺 75㎜ × 高さ 56㎜
　正絹紐長さ：約 115㎜
　※作品写真中の駄菓子の箱は、サイズ感やボリューム感の比較対象として置いた品物ですので、本作には付属しません。

【作品説明】
　本作「漆喰塗り（しっくいぬり）」は、作者である私自身が体験した一場面が元になっています。（物語はnoteにて公開予定）
　根付としてお使い頂くことよりもむしろ、調度品として飾ることを想定し、小さな台座を用意しました。

　昨今、本漆喰を練っている左官現場を目にすることが少なくなりました。
　では、左官技術自体が衰退したかと言えば、その様なことは無く、薄塗りの珪藻土やローラーで塗れる左官材料が登場してきたことで、比較的安価で気軽に左官仕上げを愉しめる時代になったと言えるでしょう。
　さわさりながら、従前と比べれば、いわゆる「本物の左官技術」を要する現場・仕事が減ってきたことは否めません。海鼠壁（なまこかべ）の土蔵や土塀は姿を消して言っていますし、一般住宅においても真壁の和室自体が少なくなってきています。

　さて、本作に登場する道具・材料についてご説明しておきましょう。
　漆喰：石灰をベースに、ふのりや粘土などを練り合わせた材料。
　木桶：本作に底流する物語の主役。ネタ（材料）を入れておく。
　鏝台（こてだい）：作業時にネタを取り分けておく板。
　左官鏝：ネタを塗りつけための道具。材料や工程によって使い分ける。
　刷毛：左官道具を洗うための道具。刷毛引き仕上げ用の刷毛もある。
　柄杓：ネタを取り分けるための柄杓。（本作は柄だけ見える）
　軍手：材料によってはアルカリ性が強いので素手は禁物。
　筵（むしろ）：床面を汚さないための養生。

　本業で建築に携わる者としては、古くから伝わる建築技術に関しては特に、細く長く継承されていく事を望んでいる側の人間でもあります。
　とまれ、進行著しい「Fast化」により、「素人でも扱いやすく手間暇要らず」が歓迎される昨今です。果たしてそれが最適解なのか否か？私は手放しで歓迎することができません。

　現在も、一部の左官職人が伝統的な左官技術を継承し、そうした技術を以て、新たな表現を産み出そうと研鑚を続けています。もし、技術継承にあって最適解があるとするならば、こうした取り組みに未来を感じています。

※より詳細な作品紹介は以下をご参照下さい。
https://note.com/tellglad/m/m96b94a50e903
※製作過程は以下のアドレスをご参照下さい。
https://note.com/tellglad/m/mfedde6a98b1a

【お願い】
１：根付の色落ちや色移りにご注意下さい。
２：根付の凹凸や尖った部分が衣類を痛める可能性があるのでご留意下さい。
３：乳幼児や小動物等の手が届かない場所に保管下さい。※保管だけではなく、使用中も飾る場合も同様にご注意願います。
４：組紐（根付紐・ストラップ含む）の老朽劣化にご注意下さい。
５：桐箱のフタと本体には向きが決まっています。本品では、桐箱の正面に向かって右上側面に〇印が押印しておりますので、ご確認の上開閉して下さい。
６：木の木目に残っている白い物質は、仕上げ用に塗布しているイボタ蝋（天然の蝋）ですので、安心してください。もし気になる場合は、柔らかい綺麗なブラシを軽くあててみて下さい。
７：ご使用中の、根付の凹凸や象嵌（又は、異なる素材のパーツ部分）部分の破損や紛失については補償いたしかねますので、ご注意の程宜しくお願い申し上げます。（修繕可能の場合は、有償で修繕します。その際はご相談下さい。）
８：根付本体の欠けや摩耗、色味の変化は、根付の味わいを深める要素（根付の世界では「なれ」と呼ぶ）でもありますので、育てる心持ちで愛でてやって下さいませ（低頭）。80000円【根付／彫刻】普請職人懐古百景「漆喰塗り」 / しっくいぬり（御蔵島産黄楊材使用）アート吉田春治の漆喰彫刻

根付／彫刻】普請職人懐古百景「漆喰塗り」 / しっくいぬり（御蔵島産